中国・北京市の総合病院で火災が発生し、患者やスタッフなど29人が死亡しました。
火災が起きたのは北京市西部にある私立長豊病院の高齢者が多く入院している入院病棟です。
SNSに投稿された動画には、建物の窓からは黒煙が立ちのぼり、シーツを使って下の階へ降りようとする人、窓の外にある室外機の上に逃れ救助を待つ人など、決死の避難の様子が映っています。
今回の火災では、生存者が「火災を知らせる警報がなく、消火装置も作動していなかった」などと証言した事で病院側の問題を指摘する声が噴出。さらに火災についての発表や情報発信に時間がかかったことに対し、中国のSNS上では当局の対応を批判する投稿が相次ぎましたが、現在はその多くが削除されるなど当局も情報統制を強めている模様です。
火災の原因について地元当局は、当時、火災があった病棟では改装工事が行われていて、工事で出た火花が可燃性の塗料に引火した可能性が高いと発表。病院側の責任者や工事業者を拘束し、取り調べを進めているとしています。